第11回サイバー歌会
(2004年5月2日~5月31日)

作 品 作者名
1  サムネイルのなんじゃもんじゃの花びらが絡みて解(ほぐ)れぬわたしのサイト    柴山 保
(2票)長嶋、武田
2  プランタに名もなき白き花が咲くウィルス静かに増えゆく深夜 とことこ
(4票)鈴木、富田、西川、みと
3  忍び込むポストマークを疑いてクリックすればシアトルの娘 伊藤あさ子
(1票)大塚
4  尿(いばり)する妻をネットに晒す果てに神と呼ばるる友われにあり 深森未青
(0票)
5  かりかりと電脳齧るvirusのゆらり来たりて斧振り上げぬ   かりかりと蟷螂蜂の皃を食む 山口誓子 鈴木貴彰
(6票)堀田、山下、江村、武田、柴山、菊池
6  目薬の一滴怖し寝室でサイトばつかり見てゐるあなた 山下好美
(2票)江村、仲間
7  画面から這い出る山村貞子より怖きモノ棲むインターネット 仲間由紀夫
(3票)深森、長谷川、菊池
8  シェイクスピア好きな娘(こ)の書くホームページ薔薇戦争の史劇血塗られ 長嶋香世
(1票)山下
9  百億の嘘の煌く夜のサイト おまへに声は届くだらうか 春畑 茜
(4票)長嶋、服部、長谷川、中川
10 オンオフの電気パルスと人の言うメールから我深き想い汲む IZZY
(1票)大塚
11 ジャプどもにJAVAJAVAJAVAと娑婆の雨ネットの会話ねつとりとして 大塚寅彦
(3票)鈴木、みかわ、とことこ
12 外つ国に在る子のメールひらく午後その地の時は真夜中ならむ 喜多 寛
(1票)菊池
13 ネットカフェから私の携帯へ送信したら着メロ煩し 菊池 裕
(1票)大塚
14 愛ヲコメウィルス・ヘ・ネッ・ト・カ・イ・ホ・ウ・ス・サ・ティ・ス・ファ・ク・ショ・ン・オ・レ・ヲ・コ・ワ・シ・テ 服部文子
(5票)長嶋、山下、春畑、IZZY、みと
15 天竺ゆ電子通信なだれ来る雪解けの本阿弥光悦忌 堀田季何
(5票)服部、春畑、みかわ、喜多、みと
16 文字化けのメールのような菜単(メニュー)手に顔見合わせる中華飯店 みとさとみ
(6票)鈴木、仲間、江村、中川、喜多、米山
17 真夜中のhttp://(ウェブ)の向こうに息潜め出番を待っているテロリスト 武田ますみ
(1票)深森
18 風を聴く猫のちいさな耳に似た震えきみより届く着信 富田睦子
(6票)堀田、仲間、武田、西川、米山、伊藤
19 卓上に流れ着きたる鈍色の汚染メールがぎらぎら笑ふ 長谷川と茂古
(1票)堀田
20 うつむいてメールひらけばてのひらに海きみが今撮ったばかりの 江村 彩
(7票)深森、IZZY、中川、喜多、富田、西川、伊藤
21 もう一度だけEメール読みかえし君の言葉を永久に削除す 中川華奈
(3票)柴山、富田、米山
22 家家の窓の灯りの消ゆるころメッセンジャーの小窓は開く 米山貴美子
(4票)長谷川、IZZY、みかわ、伊藤
23 返信がないのが返事と知りながらまだ待っている空のメールボックス 西川幸子
(1票)柴山
24 せせりくるは虻はた蜂かガラスのやうなファイヤーウォール効く画面見つ みかわみどり
(2票)服部、春畑

1位
 20番(7票) 2位 5番、16番、18番(6票) 3位 14番(5票)、15番(5票)
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