作 品
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作者名 |
1 うねりゆくグリングラスの風の中生まれたばかりの夏の白雲 |
ツバキ |
8票 |
2 夏深き夜々まさぐるはわが過去に消えし一つの白きゐさらひ |
kfuna |
0票 |
3 勝虫を肩に従え揚々と炎帝よ吾に傅き給え |
村田馨 |
4票 |
4 西の街燃やし尽くして真夏日のブレスのような蒼き夕暮れ |
さとみ |
10票 |
5 引き潮が足裏の砂を攫い行くさようならでもいいかもしれない |
テレジア |
8票 |
6 ぽろろろろぷるるるるるるぽうとなりボクはこわれた暑の夏い日 |
おかめ |
6票 |
7 ひっそりと朝がはじまり色あせた梔子あまい花びらこぼす |
やや |
4票 |
8 驟雨さり「アホーアホー」とからす鳴く辻はたそがれ野の果て見えず |
霞 |
2票 |
9 隆起せよ隆起せよとて農道を食らふ緑魔が押し寄せてくる |
初雁 |
8票 |
10 炎天をゆくは嵐をゆくよりも苦しき性と肉の不一致 |
るーしぇ |
1票 |
11 アスファルト灼けてゆらめく熱のなか電柱たちはひたに立ちをり |
靑傘 |
3票 |
12 夏海の青き視界に吹き抜けし風はちひさな痛みを持ちて |
深海 |
5票 |
13 台風がくる前なぜが目眩して身の内のふわふわと呼応せり |
さちこ |
1票 |
14 こころざしいかに研ぐべし鏡面の冷たき額(ぬか)に夏の汗当つ |
トラヒコ |
12票 |
15 陽に燃ゆる石に黒揚羽揺らぎゐて森閑たり なべて遠ざかる昼 |
あーさ |
7票 |
16 美術館より出でたれば青空につばくらの描く直線を見ゆ |
瑞紀 |
7票 |
17 みんなみの島の涯(はたて)に雲の湧く泉ありたり オナラをする神 |
QUA |
2票 |
18 黒色のパラソル行き交う午後3時欠席届をポストへ落とす |
マダムチュウ |
8票 |
19 渡し場に汽船を待てば川風に海風交じり吾が頬を撫づ |
伯爵 |
6票 |
20 努力するつもりはさらさら初夏の枝豆の実を絡め取る舌 |
ますみ |
7票 |
21 のくわんざう藪萱草の咲く畔を行けどもゆけども夕映えのなか |
希理子 |
13票 |
22 生きるため色を変えたる紫陽花を哀れと思い悲しく思う |
めぐ17 |
0票 |
23 陽炎のうちに立ちたる社のビルの扉(と)より入る人揺れつつぞ消ゆ |
えすあい |
1票 |
24 くろがねの風鈴りーんとすましをり人の熱さを思ふ夜半に |
てん |
4票 |
25 太陽のフレアのやうなたてがみを黄に燃やしゐるひまはりの夏 |
やまうらねこ |
2票 |
26 夏に雪、いや紙吹雪舞つてゐた劇中劇の中の灼熱 |
ピカビア |
2票 |
27 天空をながるる夏の悠久を咲きつぎゆけり 無窮花(ムグンフア)の雲 |
MEG |
6票 |
28 父逝きて緑陰の濃くなりし家静かな夏に呑みこまれゐし |
悠 |
13票 |
29 忘れぬと言いて忘れし空のかずかず今また夏の狂おし夕映え |
ひりすてん |
0票 |